2017年選抜高校野球大会、21世紀枠地区推薦予想


北海道

富良野 稚内大谷

候補が絞られてない北海道の地区推薦は難しいが、有力なのはこの2校。
本命は富良野。過疎地から全道大会ベスト8まで進出した。
対抗の稚内大谷は唯一甲子園出場経験がない名寄支部の盟主で、過去に3度夏の北北海道大会決勝に進出しすべてサヨナラ負けしている。私立だがあと一歩で甲子園に出れない過疎地の学校ということで地区推薦に選ばれる可能性はある。

結果:富良野(本命)
ネットでは稚内大谷が本命という意見が多かったが、やはり私立のスポーツ校であることは評価を下げたようだ。過疎地の公立校、富良野が北海道推薦に決まった。

東北

◎横手 ○不来方 △小高工

県大会で優勝し、東北大会でも1勝した進学校の横手が本命。
対抗も県大会準優勝で東北大会に出場した不来方。だが岩手は今年の選抜に釜石が選ばれたばかりなので厳しいだろう。
穴は2年連続の県推薦となり、来年春を最後に統廃合されることが決まった原発避難区域の小高工。困難克服度では全国ナンバー1だが、地区大会出場校を優先する東北では今年も地区推薦は厳しいだろう。

結果:○不来方(対抗)
ここは横手でほぼ間違いないと思われていただけに、今年の地区推薦最大の波乱と言える。不来方選抜に選ばれると岩手から2年連続となる。

関東

◎石橋 ○日野 △前橋西

栃木大会準優勝で関東大会に出場した進学校の石橋と、東京大会ベスト4の都立日野が有力で、この2校の争いに絞られたと思われる。どちらも地区推薦を通過すれば最終選考の3校に選ばれるチャンスは十分にある。
あえてこの2校を追う存在をあげると、部員10人で県大会ベスト8に進出した前橋西か。
また今回の21世紀枠は一般枠にも影響を及ぼすだろう。今年の選抜では一般枠で和歌山から選出するために、21世紀枠に長田を選出し、兵庫から3校になることを理由に報徳学園を落選させるという密約選考があった。
今秋は慶應義塾を出すために関東でこの21世紀枠の密約選考が行われる可能性がある。
まず21世紀枠で選抜に選ばれた学校が日野になった場合、東京から3枠になることを理由に東京大会準優勝の日大三が落選するだろう。
21世紀枠に選ばれた学校が前橋西だった場合、健大高崎が落選するだろう。
21世紀枠に選ばれた学校が石橋だった場合も、群馬と栃木を合わせて北関東から4校は多すぎるという理由で健大高崎が落選することになりそうだ。
それによって関東東京の6枠目に慶應義塾をねじ込むわけだが、関東から21世紀枠が選ばれなければもちろんこの計画は無意味に終わる。

結果:◎石橋(本命)
予想通り石橋が関東の地区推薦に選ばれた。

東海

◎多治見 ○四日市 △桜丘

波乱が相次ぎベスト4を非常連校が独占した今秋の岐阜大会。その岐阜大会で優勝した多治見が本命にあげられる。
対抗は県大会ベスト16止まりだが、かつて甲子園優勝経験のある進学校四日市が有力。穴は愛知大会準優勝で東海大会に出場した桜丘。

結果:◎多治見(本命)
ここも本命が順当に地区推薦。

◎小諸商 ○富山東 △村上桜ヶ丘

北信越大会に出場した小諸商、富山東、村上桜ヶ丘の3校が有力。
その中で北信越大会で1勝し、準々決勝でも善戦した小諸商がやや優勢。
次点は同じく北信越大会で1勝した富山東、初戦敗退の村上桜ヶ丘が続く。
ただ3校とも戦績・特徴に優れた要素が少なく、北信越からの21世紀枠選出は難しいと思われる。

結果:○富山東(本命or対抗)
本命と思われた小諸商が地区推薦決定2日前に不祥事でまさかの推薦辞退。その結果北信越の地区推薦に選ばれたのは富山東だった。繰り上げということで、ある意味順当な結果になったと言えるか。

近畿

洛星 ○彦根翔陽・彦根翔西館 △日高

まず地区推薦の有力候補と思われた大阪屈指の伝統進学校の北野が府推薦からまさかの落選。
ベスト8止まりであまり強いチームに勝っていないことや、大阪から2校が近畿大会ベスト4で選抜出場が有力なことが影響したか。
これにより私立だが京都ナンバー1の進学校洛星が本命になった。京都勢は近畿大会初戦で全滅し一般枠が絶望的なため地域性でも有利。
私立ということはやはりネックになりそうだが、2013年の土佐以来2校目となる私立の21世紀選出は十分に狙える。
対抗は合同チームの彦根翔陽・彦根翔西館。合同チーム初の甲子園出場となれば話題性は高い。
穴は同じく一般枠が絶望的な和歌山から日高。

結果:◎洛星(本命)
私立や府大会ベスト8止まりというマイナス要素をものともせず、洛星が選ばれた。

中国

尾道商 ○玉島商 △倉吉東

中国大会出場校に進学校や過疎地の学校がなく、ずば抜けた候補がいない中国。
本命は広島大会準優勝で、かつて甲子園準優勝の経験のある古豪尾道商。最後の出場は1986年で、ブランクはギリギリ30年をクリアしている。
対抗は同じく中国大会に出場した玉島商。鳥取大会4位で中国大会に惜しくも出場できなかったが、倉吉東も注目しておきたい。

結果:△倉吉東(穴)
玉島商と尾道商の争いと思われた中、中国大会不出場の進学校倉吉東が選出。東北と並ぶ今年のサプライズだろう。

四国

◎中村 ○今治大三島

なんと言っても大本命は明徳義塾を破って高知大会で優勝した中村。
過去に「24の瞳」と呼ばれる部員12人での選抜準優勝があり、センバツ球春譜でも取り上げられている。戦績と特徴から最終選考も西日本の最有力候補だろう。
四国は今回は中村が圧倒的有利だが、中村に次ぐ存在をあげるとすれば県大会ベスト16止まりだが、瀬戸内海の大三島にある今治大三島今治北高校大三島分校)。1997年春の日高中津以来2校目の分校の甲子園出場となる話題性がある。

結果:◎中村(本命)
ここも順当

九州

◎高千穂 ○長崎東 △大分西

九州の本命は宮崎大会準優勝の高千穂。山奥の過疎地で困難克服度では全国ナンバー1。最終選考の3枠も十分に狙える。
次いで進学校の長崎東、大分西が候補。
九州は2014年の大島以外は成績を重視して九州大会に出場した学校を地区推薦してるので、高千穂、長崎東、大分西の3校に絞られそうだ。
今回は九州大会ベスト4が2県で占められたのは追い風。8県中2県しか一般枠で選抜に出場できそうにないため、地域性を考慮して21世紀が九州から選ばれる可能性は高い。

結果:◎高千穂(本命)
ここも順当


最終選考

東日本:石橋
西日本:洛星
3枠目:中村

東北の大本命、最終選考でも東日本の本命になるかと思われた横手がまさかの東北地区推薦で落選。これは石橋が選出される流れではないかと思われる。
昨年の長田選出により、地域性で報徳学園落選→市和歌山選出となったように、今年は21世紀枠で石橋選出→健大高崎落選で慶應義塾日大三選出となる布石が完成したと言える。はたして2年連続の21世紀枠絡みのサプライズ選出はあるか。
西日本は12月から何度もネットニュースで取り上げられている洛星が本命か。京都大会ベスト8止まりで戦績には不安があるが、ここまで話題になっていると落選は考えにくそうだ。
3枠目は高知大会決勝で明徳義塾を破った中村が実力を考慮して選出されると予想する。